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相続税の申告及び相続税の税務調査留意点 その2 [税務調査について]

相続税の申告の要諦は、一に資料収集、二に資料収集、そして三つ目に評価という位、
資料収集にかかっていると言っても過言ではないでしょう。
 言い換えれば資料収集がキチンとできれば、それだけで相続税申告にあたって半分
以上作業が終わったと言えるでしょう。

 その位、資料収集が大切なのには、次のような理由があります。
①相続税の申告は、亡くなった方の一生涯かけての財産形成、蓄積過程を見ていくの
 ですから、その方の生い立ち、家族構成、考え方、性格、趣味、嗜好、夫婦親子関係、
 兄弟、親戚、姻戚との付き合いなどまである程度立ち入らざるを得ません。
 その過程の中で、財産形成にかかわる資料の提示をお願いしていきます。
②亡くなられた方のご遺族、つまり相続人の方々は、そもそも相続で精神的にも落ち込
 んでいる上に、相続の後の諸手続きにも当然慣れておらず、まして相続税の申告に
 あたってどの資料が必要かも分かっておられないのが、一般的です。
  従って私たち税理士であれば、当然必要と思われる資料でも、相続人の方々につい
 ては、その知識もないので、何の資料が必要かを解きほぐして丁寧に、時間をかけて
 説明していく必要があります。

 このように資料収集は、どういう資料が必要なのか、どうしてそういう資料の提示が
必要なのかを、粘り強く、丁寧に説明し、少しずつ収集していくことが大切です。
 従って全ての資料が一度や二度で揃うことは滅多にありません。それこそ毎月お会い
する度に資料を少しずつ頂いていくというのが、むしろ一般的です。


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相続税の申告及び相続税の税務調査留意点 その1 [税務調査について]

 小池税理士事務所は平成7年に開業して、早18年目を迎えました。
横浜市緑区長津田町という、横浜市のはずれにある住宅街の一角で開業したものです
から、自分の思惑とは大分違って、会社(法人)のお客様はなかなか増えませんでした。

 その一方でこの地域は資産家が多く、土地の譲渡や相続案件が多いことから、資産税
に関する相談が当初から多かったことには驚きました。
 その時に、私が開業以前に勤めていましたI会計事務所での知識、経験が大いに役立
ちました。

 I先生は、私が入所して3~4年目から土地譲渡の申告をやらせてくれましたし、私が
勤務税理士となってからは、地価税の評価及び申告、相続税の土地評価も何件かやら
せて頂きました。
 私が資産税に比較的抵抗がなく入っていかれたのも、I先生のお蔭だと感謝しています。

 そんなことで、小池税理士事務所を開業してから早くも資産税を中心に展開する事務所
となっていました。
 また私の父が田奈農協の専務をやっていたこと、そして何より私の先祖がそもそも農家
であったこと、そうした生い立ち、境遇からして今にして思えば、資産税案件は自分にとっ
てお客様との目線が近い、お客様の気持ちが良く分かる立場の人間として、最初から
合っていたのかもしれません。

 開業から17年余り、最初の2,3年は年に2~3件程度の相続税の申告依頼でしたが、
4年目くらいからは毎年10件以上の相続税申告のご相談及び申告をやってきました。
数えてみますと、相続税申告件数は150件を超えました。

 今までの約20年間の相続税申告の経験を踏まえて、これから何回かで相続税申告に
あたっての留意点、相続税の税務調査の実態及び留意点について述べていきたいと思
います。

 相続税申告は亡くなった方の、一生涯かけての財産の形成過程を俯瞰し、適正に相続
財産を評価計算し、その結果としての相続税を計算していくのですから、大変に奥が深い
のです。
 私も毎回相続税の申告計算をしていても、これで本当に間違いがないか、100%自信
を持って申告書を作成できたことはありません。
 人の一生涯かけて蓄積してきた財産の計算を、わずか10か月でやらなければならない
のですから、ある意味無理があります。割り切りもあります。
 しかしどこまで割り切って良いのか、未だに結論は見いだせません。

 ただ一件一件申告を重ねていくことによって、少しずつ見えてくるものもあると信じてい
ます。
 そういう意味では、相続税の申告は、外科の執刀数と同じように場数を重ねていくことに
よって、より熟練度を増していくものかもしれません。


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このところ税務調査が多いですね その2 [税務調査について]

 このところ支部長としての会務が立て込んでいて、ブログを書く暇が全くとれません
でした。

 さて前回の続きですが、あれから2件の税務調査の立会がありました。
1件は現金の無予告調査先法人の通常調査、もう1件は相続税の調査です。

 まず1件目の現金無予告調査では、4名もの税務署員がレストランと工場の2か所
に分かれて各2名が朝9時ごろ現金監査に入りました。
 当事務所では現金商売のお客様については、
①売上と小口経費とははっきり分けて、それぞれで出納帳をつける
②双方でお金の流用はさせない
③売上現金は、前日分又は最大でも1週間分の売上金を銀行にそのまま預け入れる
 ように指導してきましたので、現金監査を突然受けても大事には至りませんでした。
何故なら小口現金の日々の残高は2万円程度で、野菜や牛乳など小口の材料や経費しか
そこからは支出しないからです。

 2回目の調査は通常調査でしたが、現金での誤りが出なかったこともあり、税務署員
の心証も良く、指摘箇所が数点ありましたが、思ったよりもスム-ズに調査は終わりま
した。ただ税務署の上席が帰り際に、これからは無予告調査が増えるかもしれません、
と不気味な一言を言い残していったのが印象に残りました。

 もう1件の相続税調査は、予想通り不表現資産といわれる現金預金、名義預金の調査
が中心の調査でした。
 今回は特に生命保険契約の保険料負担者への調査に重点が置かれました。
実質所有者課税の原則に則った調査ですが、預金、有価証券だけでなく、生命保険につ
いても、税理士として事前調査を徹底すべきことを改めて認識しました。
 
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このところ税務調査が多いですね [税務調査について]

 10月に入って二回目のブログ投稿です。前回から2週間以上空いてしまいました。
理由は書く時間がなかったためです。このところ税理士会の支部での会務活動が活発化
していること、そして税務調査が数多く入ってきたことが時間のない原因です。

 今年8月から現在まで計6件の税務調査依頼がありました。
内訳は法人税4件、相続税2件です。

 私は今年4月から税理士会緑支部の支部長の任務をやっていますが、巷の噂では
支部長の職にあるときは税務調査はない、ということですが真っ赤な嘘ですね。
 そういえば本会の朝倉会長もそのブログの中で、会長職にあっても税務調査が減る
ことはない、とおっしゃっていましたが、まさにその通りであると思いました。
尤も税務調査を避けるために、税理士会の要職に就くような人は一人もいないと思い
ますが....。

 ただ支部長職にありますと、支部会務に膨大な時間を取られるため、てんてこ舞いの
毎日が続くことは事実です。
 かくいう私も以前から1か月に8~9日ある土日の休日のうち、本当に休める日は
2~3日程度でしたが、支部長になってからはやっと1日取れるかどうか位忙しくなり
ました。

 会務は平日の昼間或いは夕方から夜までが殆どですので、とにかく平日の予定が
会務だけでかなり入ってしまいます。その合い間を縫って顧問先への訪問や決算業務、
そして相続業務をこなしているのですから、時間が空くはずもありません。
 そこへ税務調査立会の要請があるのですから、たまったものではありません。

 一度あまりに時間が取れないので、思わず税務署職員に税務調査の日時を土日のいず
れかにしてくれないか、と八つ当たりしてしまいました。
 考えてみれば我々の顧問先の社長さんは大抵土日も返上して仕事をされていますし、
私とて平日十分仕事ができない分を土日で埋め合わせしているのです。
 そこへきて、税務署職員はあくまで土日祭日は休日で税務調査できませんので、平日
に税務調査を行うということは、顧問先及び税理士にのみ負担を押し付けているのでは
と文句の一つも言いたいところではあります。

 いつものように前置きが長くなりました。
今年の7月下旬から急に税務調査が多くなったという実感はどうやら私だけではない
ようです。他の税理士さんに聞いても殆どの方がそう思うと言っていますし、署出身の
OB税理士の方々も、3/11東北地震の影響で、今年前半に税務調査を自粛してきた
反動があるのでは、と言っていました。
 さもありなんと思いました。
所得税、法人税、相続税など申告納税制度に立脚している以上、税務署にとって税務
調査は必要不可欠な業務です。

 ただ今回ショックだったのが、無予告調査で現金監査を受けたことです。
対象法人は、レストランとハム、ソ-セ-ジの製造販売をやっていらっしゃる法人です。


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税務調査について その6 [税務調査について]

 また消費税の課税事業者が課税売上高1千万円と大幅に引き下がったことに伴い、殆どの事業者が消費税課税事業者となりました。
 従って税務調査も法人税と消費税、所得税と消費税との同時調査が当たり前となりました。
 消費税については、課税売上、非課税売上の区分、課税仕入れ非課税仕入の区分、控除対象消費税と控除対象外消費税との区分計算がキチンとされているかのチェツクが行われます。
 特に不動産業、医業など課税売上と非課税売上が混在する業種においては課税、非課税の区分及び控除対象消費税の計算にあたって一括比例配分方式、個別対応方式が適正に計算されているかなど、、輸出業のように輸出免税つまり課税売上取引であるが、税率がゼロであるゼロ税率売上のある業種においては、輸出の事実の有無、輸入業の場合の課税仕入高の計算が適正にされているかなど原始資料と照合しながらの調査が行われます。
 また簡易課税を選択している事業者で、基準期間(一般的には2年前)の課税売上高が五千万円に近い事業者については、基準期間の課税売上が果たして五千万円以下であるか、売上の漏れがないかキビしくチェックされます。何故ならばもし基準期間の課税売上に漏れがありその結果5千万円以上となってしまうと、そもそもその2年後の事業年度については簡易課税による計算が出来なくなってしまうためです。
 経費の中では外注費に対する調査が重視されます。というのも外注費は本来請負契約を想定しているのですが、実質は雇用契約に近い形態のものもあるからです。この辺りに関する解釈は非常に難しく、外注先がいつも誰かの指揮監督権の下で動くか、持ち場について独立した権限を持っているか、或いは材料を自己調達しているかなどを総合勘案して判断していきます。

以上に述べたような流れで税務調査が進むのが一般的です。この他現金商売が中心の事業者では、金庫の残高が帳簿残高と合致しているかの確認、調査2~3日前の売上レジロ-ル、仕入領収証の提示、代表者個人の通帳の提示などを求められます。建設業では現場別工事台帳、職方管理台帳などの提示を求められます。
 こうして約2日間にわたる調査により、2日目の午後3時頃、税務署から調査の総括として問題点の指摘を受け、その指摘を容認するかそれとも税務署員に対して釈明の上、取引の税務処理に対する理解を求めるか、言わば最終の詰めの交渉が行われます。

 ここまでの過程で、顧客は我々税理士が日頃から注意や改善を促してきた項目と税務調査官が全く同じ指摘をしていることを十分に知るのです。
 普段から耳にタコができるくらいに口酸っぱく言われてきてウンザリしていたが、こういうことだったのか、とお客様の中には残念ながらその時になって初めて本気で気が付く人もかなりいます。
 言い方は悪くて恐縮ですが、ある程度切羽詰まって危機感を持たないと人間は動かない、どこかで他人はどうあれ、自分だけは大丈夫だろう、という根拠のない慢心がそうさせるのでしょう。
 誰だって自分の思うようにしたいし、自分のやってきた行動、これからやろうとしている考えにケチはつけられたくない、特に中小、零細事業者の方々はそれでなくても取引先に大変気を使い神経をすり減らしているのですから、自分たちの会社の経理処理、税務処理位自由にさせろ、という気持ちも十分にあるでしょうが、残念ながらそういう訳にはまいりません。
 あくまでも適正な会計処理、税務処理を継続していかないと、どこかでお灸をすえられ、下手をすると社会的な信用力がガタ落ちになる危険性も十分にあるのです。まさにお天とう様に嘘はつけない、といったところです。

 そしてその税務調査を受けてから、お客様の我々に対する対応、態度が大幅に変わることがあります。やっと我々の様々な助言を真剣に聞いて下さるようになった。その瞬間ほど我々にとって嬉しい瞬間はありません。それまで信用されなかったわけではないのでしょうが、、どうも口うるさい野郎だ、固すぎる、など面と向かってではなくても態度で示されるお客様が、そうやって真摯な態度で我々の言う言葉を聞いて下さる、その瞬間こそ長年の苦労が報われた瞬間であります。
 我々税理士の存在価値といいましょうか、我々税理士のやろうとしている業務の良さが分かっていただけるのに何年もの歳月を要するのが、一番ツライ点です。
 しかし長くお付き合いしていく中で徐々にお客様からの信頼を得、さらに長く深いお付き合いが出来ることを願って、今の業務を一所懸命やってだけです。


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税務調査について その5 [税務調査について]

 続いて、売上原価及び製造原価、工事原価項目に関する調査が始まります。仕入、外注費については当たり前のことですが、売上との対応関係を重視しながらのチェックが念入りになされます。
 特に外注費については、架空外注費がないか、外注取引先の住所、氏名、電話番号などの一覧表の提出を求められることもあります。また外注先に依頼している仕事の内容、指導監督の有無などもよく訊かれます。外注費については、建設業、製造業ともに一人親方が多く、そうした外注先は確定申告をしていない人が多いことから、支払った外注費が本当に支払った額なのか、水増しされていないかなど特に注意を払って調査されます。支払方法が特に現金払いの場合、不審の目で見られます。
 また売上との対応関係で、期末棚卸高についてもその計算根拠を細かく訊かれます。
 先に述べた〆後売上の計上や売上の翌期への繰延べ、期末在庫高、仕掛品の計上などは、とかく利益操作の対象になりがちな項目だけに、税務調査官も当然目を光らせてチェックします。
 売上及び原価項目の調査が終わると、いよいよ人件費の調査となります。
 人件費については、架空人件費の計上。特にパートについては年間103万円の収入までが扶養控除の対象となることから、パート間のパート代の貸し借りをしている可能性がありますので注意が必要です。
 社員、パートの名簿の提出を求められるのは、外注費と同様で、勤務実態の確認と思われます。 
 また中小企業はその殆どが同族一族で固められている同族会社であることから、役員報酬については重点調査項目の一つです。
 特に法人税法34条の定期同額給与及び法人税法第35条の同族会社主宰役員に対する役員報酬の一部損金不算入制度が平成18年度新設されたことに伴い、両規定に沿った報酬の支給がなされているか、及び租税回避行為はないか、十分にチェツクされます。
 同族会社についてはそもそも株主=役員であり、社長一族の考えに口をはさめる立場の人間は会社にはいませんので、内部牽制機能が働かず、社長のツルの一声で何でもできてしまう、いわゆるワンマン経営が容易に出来ることから、税務署も社会常識ではありえないが、同族会社であればこそできる取引、例えば社長からその私有車を不相当に高く買い上げるとか、社長に不相当に安い家賃で建物を貸すとか、同族会社と同族株主との間の取引は特にキビしくチェックします。
 人件費は経費の中では最も金額が大きく、不正も働きやすいことからチェックがキビしくなるのは致し方ありません。 
続いて販売費一般管理費の中で、金額的にボリュ-ムの大きい費目に当然目が行きます。
 どの費目が金額的に多いのかは、業種によってマチマチですので一概には言えませんが、交通費、接待交際費、修繕費、消耗品費、支払手数料については必ず調査が入ると思っていた方が良いでしょう。

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税務調査について その4 [税務調査について]

 このように、間違いや誤りはその場で正せばそれで済んでしまうのですが、その処理が誤りかどうかは数年先でないと判明しないため、お客様にとっては、我々税理士から自分たちの考えをされても釈然としない思いが大変に強いようであるため、当方の提示する考え及びそれに基づく処理を理解し納得してもらうのはひと苦労です。
 この辺になると、お客様と我々税理士との信頼関係にかかってくる部分だと思います。
 もちろん最終的には我々の考えに従っていただくのですが、それでも時々チクリチクリと皮肉を言われることはあります。
 私としては苦笑するしかありませんが、
「税務調査で正されなければ良いという考えでは、いつかはどこかで痛い目に会います。会社は何よりも社会的信用の構築が大事ですから、税務署も大事な取引先と思って、決して信用を失墜することのないようこれからも気を引き締めて下さい。」とだけ申し上げております。
 そうこうしていると程なく税務調査の連絡が入ります。大体1~2週間先の日取りで調査の日程を取り決めます。
税務調査は会社、個人の規模にもよりますが、普通1~2日に亘る臨宅調査です。
 調査は税務署の調査部門の方が1~2名で見えます。調査担当者は上席が殆どですが、まれに統括官が見えることもあります。また新人を同行してくる場合もあります。
 朝10時ごろ会社や事務所に訪問し、午前中は会社の沿革、業務内容、取引先との取引条件、つけている帳簿類の確認など会社に関する全般的な質問を主に社長に尋ねます。
 午後から本格的に元帳、帳簿類の点検に入りますが、勿論調査官はすでに机上調査において、その会社、個人に関して要重点調査事項を絞ってきています。そうでないと効率的な調査が行えないからです。
一般的には総勘定元帳を見ながら、問題がありそうな取引の処理について、領収証、請求書あるいは通帳といった原始書類を丹念に見て、取引の流れをチェックします。
 やはり売上関係からチェックしていくのが一番多いです。売上は会社で取引量が勿論一番多く、そのため不正を一番したくなる項目だからです。売上の除外や圧縮などの不正取引が行われていないか、場合によっては社長個人の通帳も閲覧します。社長個人からの借入金が多い会社にあっては、本当に社長個人から借り入れているのか?その事実は?など丹念に事実確認を進めていきます。社長借入金の原資が売り上げを除外したお金であることが往々にしてからです。
 また期間損益関係として、当期に計上すべき売上を翌期の売上としていないか、〆後売上がキチンと計上されているか、も含めていつも変わらぬ要重点調査項目です。


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税務調査について その3 [税務調査について]

 税務調査は任意調査と強制調査(いわゆる査察っていうやつです。映画「マルサの女」は超有名になりました。)とがありますが、超悪質なケ-スを除いては殆どの調査は、任意調査です。
 しかし任意調査とは言っても、税務署員は質問検査権という国家権力に基づいて調査をするわけですから、実質的には強制調査に近いと思います。
 税務調査は申告納税制度に立脚し、その実効性を高める意味で国にとってはなくてはならない制度ですが、来られる側つまり納税者側にとっては、最低でも3年間、最長では7年間も前の取引をほじくり返されるのですから、たまったものではありません。
 この変化の激しい世の中にあって、明日をも見えない状況の中、何年も前に行った取引についてその是非を問われても、既に記憶の彼方にあったり、または例えその数年前の取引が税務上問題であり、その取引にかかる処理について税務署から否認を受け、その結果増差税額が生じたとしても、下手をするとその会社が今は資金繰りが極端に悪くなっていて、税金の支払い能力がなくなっているかもしれません。
 不正、不適切な処理をその場で指摘されれば、直ちに訂正するし、また税金も何とか納付できますが、数年先になって指摘されても何のことだか忘れてしまったり、または当時なら払えた税金も今は支払う能力がないことも現実に多々あります。
 申告納税制度を採用する以上仕方がないのかもしれませんが、納税者にとってはとてもつらい制度です。
 我々税理士にとっても、数年先に税務調査を受けるまで、今処理した税務、会計処理が適切であるかハッキリしない、というのはとても困ります。何故なら先にも触れましたが、お客様はその取引に関する処理が不適切であるならば、その場で白黒ハッキリさせてほしいのです。
 特に合法であるか非合法であるかが不鮮明ないわゆるグレ-ゾ-ンにある取引に対する税務処理などは、数年先でないとその是非が分からないとすれば、誰だって自分有利に考えようとします。今ここでダメと言われれば諦めもつきますが、今の時点では良いか悪いかハッキリしないのであれば、当面自分有利の処理をしたがります。
 そしてその結果、数年先の税務調査により指摘をされ否認されると、お客様にとってはその取引に関する処理はとっくに終わったことであり、後になって蒸し返され、税金の追徴を受けることは大変にショッキングな出来事なのです。
 とても損をしたような(勿論税金を追徴されれば、当初に払うべきであった税金そのもの、つまり本税以外に過少申告加算税や延滞税といったいわゆる附帯税もついてきますので、当初からキチンと適正申告をしていた場合の税額よりも附帯税の分だけ、多くなってしまいます。)気分で大変に不満を洩らします。

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税務調査について その2 [税務調査について]

 言うまでもなく税務調査というのは、顧問先の処理した税務処理が適切かどうかを実地調査されるものです。 法人、個人の事業規模、売上の多寡、利益の多寡、繰越損失の有無、前期以前と比べて特に変動した点の有無、脱税要注意業種かどうか、前回税務調査をしてから何年経過したか、などを総合勘案して、税務署(大規模な法人の場合国税局が管轄する場合がある)が任意調査する日程を決め、まず税理士に通知してきます。現金商売で実態を掴むためにまれに無予告調査も行われますが一般的には、顧問税理士に通知した上で、顧問先と調査を受ける日取りを調整して、調査を受けるという段取りです。
 税務調査は通常、申告書を税務署に提出してから3~6か月経過してから通知されるのが一般的なようです。また税務調査の頻度は我々税理士の常識では、法人は5年に一度、個人は10年に一度程度ですが、脱税が多い業種であったり、前回の調査で売上計上漏れなど悪質な税務処理をしていたり、社業が急激に拡大していたり、会社の規模が大きく特別調査部門いわゆる特管管轄であったりする場合などは、3年に一度必ず税務調査を受ける法人、個人もあります。
 一旦税務調査が入ると、通常調査する年分は直近3年度分です。ただ税務調査をしてみて悪質な取引事例が疑われる場合には5年間分調査することもあります。
 ちなみに国税の消滅時効は7年間ですので、前回税務調査を受けたからといって、そこで調査を受けた年度分までは無罪放免となって二度と税務調査を受けない、というものではありません。あくまで国税通則法による国税の消滅時効は7年間ですから、前回調査から今回調査までの間に税務署側で何らかの重大な情報を掴んで、過去に行った年度についてまた別の観点から調査を行う可能性はありますので、安心はできません。
 請求書、領収書、元帳、各種帳表の法定保存期間が7年間になっているのは、消滅時効と期間を合わせる意味だと思います。
 従って過去7年間は帳簿類を蒸し返して見られる可能性がありますので、くれぐれも破棄することのないようご注意願います。書類を破棄するということは、自分の作成した決算書の作成の根拠となる資料を破棄するわけでして、もし捨ててしまったら、決算書作成の数字的根拠を訊かれても返答が出来ないこととなります。申告納税制度にあって自分が作成した決算書の作成根拠資料を捨てるということは、まさに自殺行為です。自らの無実を立証するはずの証拠資料を自ら捨てるのですから。
 ただそうした極めて悪質なケ-スを除いては一般的には、調査年度は過去3年分です。
 税務調査の手法は業種によって、また顧問先ごとの特色によって多少異なるでしょうが、一般的には次の手順で行われているようです。
 ①売上の調査  計上漏れの有無、〆後売上の計上の有無など、
 ②仕入、外注費の調査  架空仕入れ、外注費計上の有無、売上との対応関係など
 ③棚卸資産計上根拠の確認
 ④人件費の調査  架空人件費計上の有無、役員報酬について過大かどうか、支給状況の確認など 特に最近新設された法人税法34条、35条に基づく調査
 ⑤その他経費の調査  交際費及び隣接経費の調査、消耗品費、修繕費等の費目の中に資本的支出のものがないかの確認、支払リベ-トの有無など、  
 ⑥貸倒損失の調査  貸倒処理が適切かの確認、
 ⑦消費税の調査   消費税計算方法が適切か、課税、非課税、不課税の区分など、 

私は、お客様には損益計算書の上から順番に調査が行われるのが王道です、と説明しています。

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税務調査について その1 [税務調査について]

 私も税理士として資格登録して、今年で23年になります。
 資格登録したのは、東京都町田市にあるI税理士事務所でした。つまり勤務税理士として登録をさせていただきました。当時は税理士の資格は取得しましたが、同時にI税理士事務所の使用人であったこともあり、やっている業務も税理士資格取得前と何ら変わっていませんでしたから、税理士法について深く考える必要もなく、ひたすら目の前の仕事と格闘していました。
 ただI先生から、税理士の業務についてレクチャ-を受けた時の一言が大変印象に残っています。
それは、
 「税理士業務というのは、法を遵守する法の番人としての側面と、もう一つサービス業としての側面があります。この両者のバランスをとるのが非常に難しい。税理士が10人いれば、そのスタンスは10日人全部違う位、これという正解はありません。小池さんもこれから税理士としてやっていく中でこれから大いに考え、悩んでください。そして自分なりのスタンスを見つけてください。」
 そうか、税理士業務というのは、言わばやじろべえみたいなものだな。税法遵守とサービス業との両立という相反する立場を両立させなければならない。どちらに偏ることもなくまさに綱渡りの世界だな、と若輩ながらこれから歩む道の厳しさを感じ取っていました。
 確かに仕事の中でお客様からの要求を、税法に照らし合わせてみると限界があり、むしろお客様の要求というか希望を受け入れてあげられるケ-スの方が少ないように思います。
 サービス業であれば、極力お客様のニーズにお応えするのが基本中の基本であるべきです。
それなのに私は、お客様のやっている会計処理にケチをつけ、税務相談を受けても、このケ-スでは、お客様の考えは税法に照らし合わせてみると、合法の範囲から外れるからダメですなどやっている仕事の殆どは、お客様のやり方や考え方をセーブすることばかり。
 確かに我々税理士の仕事は、監査業務簡単にいえばチェック役ですから、どうしても人の処理した業務を法律に照らして正しい処理に改めさせるお目付け役です。
 ですから一般的なサービス業に対するイメ-ジ、お客様は王様、神様であり、お客様の要求を極力受け入れていくイメ-ジと、我々税理士業務とは程遠い感じです。
 まさに憎まれ役そのものですから、人に好かれる商売では決してなく、とても割の悪い仕事を選んでしまったものだなあ、とガッカリしたことも多々ありました。
 しかし、我々が評価される局面もあります。それは税務調査立会時です。


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