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税務研修報告~土地の評価単位その3 [研修受講報告 税務]

 宅地の評価単位が権利関係の差によるのに対して、雑種地の場合は、農地、山林と同じく利用単位ごとに評価単位が分かれます。

 ちなみに相続税評価上は地目が9区分に分かれており、雑種地はその9番目の地目となっています。
 一方、不動産登記事務取扱手続準則第68条に規定する(地目)の区分は23ありますが、これと相続税評価上の地目を突き合わせしてみますと、何と相続税評価上の雑種地は、不動産登記上の地目のうちの10区分にあてはまることになります 。

 相続税評価上雑種地の評価は、その雑種地と状況が類似する付近の土地に比準して評価しなさい、しているのは、こうした雑種地の守備範囲が広いことがその理由となっています。

 ですから実務上雑種地を評価することはかなり難しく、そもそもどういう地目の土地に類似しているかを現地確認したり、対象の雑種地がどの地目の土地の価格に最も影響を受けているかなど調査するなど、近傍地の選定に大変気を遣います。

 もう一つ土地評価上で大変気をつけなければならないのが、地目の判定です。
 登記地目が現況と異なっているのは日常茶飯事ですが、本来現況地目を表示してある固定資産税評価証明書とて、その現況と異なっているケ-スも少なくありません。

私が過去に申告してきた相続税申告事案で、そうしたケ-スが2件ありました。

 一つは現況が畑なのに固定資産税上の現況地目は山林でした。その理由は、市役所の担当者が現地を検分した時に土地に植えられていた樹木を雑木と判定したために、山林で課税してきたが、実際にはその木は栗の木であり、被相続人は栗を出荷していたのですから、当然相続時の現況は畑となります。

 もう一つは自宅の前の土地が、何十年前から固定資産税課税上は現況畑とされてきたが、相続時の現況を見る限り、庭石が置かれ、池があり、植木は観賞用に整備され、どう見ても自宅の庭にしか見えませんでした。どうして畑として長い間課税されてきたかと相続人に聞いてみると、何十年か前に自宅をもともと畑であった場所に建て替えた。自宅の前も当初は畑であったが、亡くなったお父さんが少しずつ植木を植え、庭石を置き何年間かかけて庭に改造していった、とのこと。

 市役所の担当者も足しげく現地を廻っているとも聞きましたが、どうもこの土地は検分されずに放置されてしまったようです。
 それにしても今は航空写真の精度も上がっているので、どうして市役所で気がつかないか疑問ですが、ともあれ相続税の申告では、当然庭の敷地も含めて一団の宅地として申告しました。

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税務研修受講報告~土地の評価単位その2 [研修受講報告 税務]

 この規定は、これらの一団の土地が、価格形成要因から判断して一単位として評価することが妥当であり、合理的であると考えられることから設けられたものです。

 また結構迷ってしまうのが、宅地と雑種地との評価単位の考え方の相違です。
宅地は、実際の利用状況をあまり考慮せず、権利関係の差異により評価単位が分かれるというのが原則です。
 つまり使用収益権に制限があるか、ないのかによって評価単位が分かれるということです。

 従って、自宅の敷地と、それに隣接した子息にタダで貸している土地がある場合には、利用状況としては2区分ですが、両土地ともに自用地つまり権利関係に制限がある土地ではありませんので、全体を1区画として評価します。

 一方、1筆の土地の半分が自宅の敷地、残り半分が貸家の敷地となっている場合には、同じ筆でも1単位とせず、権利関係の強弱で判断しますから、利用制限のない自宅の敷地と、利用制限のある貸家の敷地とは別の評価単位となります。

 また評価の時期は課税時期ですから、原則として課税時期の現況で判断します。

 よく相続の後、相続した土地を売却したり、他の地目に転用したりすることがありますが、この場合でも課税時期は相続開始の時点ですので、その時の現況で判断します。従って相続後の後発事象は考慮しません。この辺りもうっかりすると間違えることが多いので、気をつけなければなりません。

 ただそうはいいながら、課税時期では空き地になっていて一体利用されていなかったために、その所有者の有する土地の現況で土地の評価をしたところ、課税庁から否認された判決例がありました。

 これは浜松市駅前の土地で、土地が区画整理事業地内に入っており、納税者の有する土地はその時点では空き地でしたが、他の多くの地主の土地とともに将来駅ビルの敷地予定地に入っていたというケ-スです。
 このケ-スでは、昭和63年の一審から平成6年までの最高裁判決まで一貫して、課税庁側が勝訴しました。

 その理由は、数筆の宅地が課税時期において未利用の空閑地で、現実に一体利用されていなくても、近い将来それらを1画地として利用することが現実的に確定しているような場合にあっては、その数筆の宅地が1利用単位となっている1画地の宅地を構成するものとし、よって各筆ごとに評価するのではなく、全体を1画地として評価するのが相当である、ということです。
 
このような判例が出てくると、課税時期の現況で将来の後発事象は考慮しないとしながら、その例外もあるということで、一体どっちなんだと言いたくなります。
 やはり判例の動向にはいつも気を配る必要があることを痛感します。

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税務研修受講報告~土地の評価単位その1 [研修受講報告 税務]

先日(10/17~18)の両日、税務研究会の主催による研修を受講してきました。
講師は、私が心酔しています、笹岡宏保先生です。
研修のタイトルは「土地の評価単位」についての考察です。

先に私のプログア-カイブ、広大地についてでも書きましたが、この土地の評価単位が広大地の計算にあたって大きく影響するのです。
何故なら、財産評価基本通達24―4に規定する広大地の計算方法は、該当する広大地の地積によってその補正率が変わってくる、しかも地積が5000㎡以内であれは、地積が大きいほど補正率が低くなる、つまり1㎡あたりの評価額が低くなるからです。

土地の評価単位は笹岡先生の言われるように、最もポピュラ-で基本的な項目なので、税理士であれば皆が知っていると思っているようですが、実はその評価単位の誤りによって、土地評価額に大きな影響を与える、大変に怖い項目なのです。

実は私も土地の評価単位の考え方について何度か苦労していましたので、この研修の案内があったときに、その講師が笹岡先生であることもあって、即申し込みました。

土地の評価単位は私的にいえば、決して易しいとは言えずむしろ難解です。
宅地同士での評価単位もそうですが、私が苦労しているのは、宅地と畑、山林、雑種地が隣接している土地の評価単位のとり方です。

財産評価基本通達7において、市街化区域内農地、山林、原野、雑種地においては、そのいずれか2以上の地目が隣接しており、その形状、地積の大小、位置等から見てこれらを一団の土地として評価することが合理的と認められる場合には、地目にかかわらず一団の土地として評価する、と規定しています。
これは平成11年7月19日付で新設された項目であります。


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研修受講報告 税務研修 その1 [研修受講報告 税務]

 私が受講する研修の中で最もワクワクしかつ勉強になるのが、笹岡宏保先生が講義される研修です。税務研究会で主催されるケ-スが圧倒的に多いです。研修のテ-マとしては資産税が80%以上を占めるでしょうか。土地の評価、借地権、非上場株式の評価など資産税に関するテ-マが多いのが魅力です。 笹岡先生の講義が面白いのは、何といっても各テ-マへのアプロ-チの深度がすさまじいことです。通り一遍の説明ではなく、必ず裁決事例を持ち出し、判例の解釈の過程を事細かく解説してくれます。また法律、通達などの歴史的変遷にもしっかり触れてくれます。暗記ではなく法律、通達の考え方、歴史的変遷を学ぶにはこれ以上の講義はありません。したがって先生の講義を受けた後には、受講した研修テ-マに対する理解が深く、簡単に忘れることがありません。
 一般の講義にありがちなのですが、説明したいテ-マが多すぎるのか表面的な知識の羅列にとどまってしまい、残念ながらレジメの棒読みに終始することが少なくないので、そうした研修を受講しても知識が頭に残らず、物足りない思いをすることが多々あります。その点笹岡先生の講義は一つのテーマに対して十分な時間をかけて深く切り込んでくれるので、そこで得た知識の深さが違います。
 何せ笹岡先生が裁決事例を解説するときの目の輝きといったらすごいの一言に尽きます。獲物を狙う豹のように、目を輝かせながら「この裁決は実に興味深いですね。読んでいてワクワクしますよ。」と本当に嬉しそうに話すのです。それを聞いて私はいつも、先生は本当に勉強が根っから好きなんだなあ、と羨ましくなります。探究心にあふれていてまるで好奇心に充ち満ちた子供のようです。だから私は笹岡先生のアダ名を勝手に″判例オタク″とつけています。(笹岡先生、ゴメンナサイ。)ともかくすさまじいほどに真理の探究に純粋なのです。
 そんな先生の講義ですから、時間の延長は当たり前、うかうかすると途中の休み時間まで不要とばかり削ろうとする有様で、それでも講師本人はまだまだしゃべり足りないのがもどかしいようです。生徒も速射砲のような言葉の雨あられの中、寝ている暇はありません。みな半分快感となって先生の講義に聞き惚れている、というのが正解なくらい一種異常な雰囲気の中で一日研修が目一杯続きます。
 私が笹岡先生のファンになったのは、一冊の先生の著書がキッカケでした。その書籍とは、清文社発行の「財産評価の実務」です。もうかれこれ10年以上毎年購入しています。毎年購入するごとに厚くなっていって、ここ数年はついに2分冊になっています。2~3年後には3分冊になるのではないか、という勢いです。それだけ分厚い本ですから読むのがイヤになってしまうか、というとそうではありません。まさに痒い所に手が届くぐらい情報がワンサカ詰まっています。笹岡先生の私見も多く掲載されていますが、自分の中では笹岡先生を論破する税理士がいるのかという位勉強され探究されている方の私見ですので、大いに参考にさせてもらっています。
 まさに遺産税のバイブルと呼ぶにふさわしい書籍で、勿論私の座右の銘の一つに数えられる書籍です。ですからこんなスゴい本を書く人は誰なのか、著者紹介欄を見ればまだ若いし、国税局出身でもない、大原簿記学校の講師をしていたというが何故にこうも詳しいのか、大変興味を持っていました。
 ある時税務研究会からのDMで゛笹岡先生による資産税研究会の案内を見て、これは行くしかない、と決めワクワクしながら研修に臨みました。定刻通り笹岡先生が壇上に立ち、司会者から先生の紹介がありました。何だ、小柄で分厚い黒ブチの眼鏡をかけた神経質そうないかにも学者肌の先生だな、大丈夫か?といぶかしげに見てしまいました。
しかし司会者の紹介が終わり、笹岡先生がマイクを預かった瞬間、あのト-ンが高いのに少しドスの聞いた声で速射砲のようにしゃべりだしたのです。勿論関西弁で。(笹岡先生は大阪の出身です。)一瞬にして会場全体が笹岡ワールドに包み込まれました。そして私は魂をぬかれました。
 以来約10年笹岡先生の追っかけとも呼べる位、先生の講義は極力聴きに行くようにしています
 続きは次回また。

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