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税理士制度の今後について ブログトップ

税理士制度の今後について その4 [税理士制度の今後について]

 税理士会の主催する研修制度については、36時間という最低受講時間のシバリもさることながら、会場型で講師が一方的に情報を発信する旧来のやり方についても疑問を感じています。
 毎年必ず税法改正がなされる、しかも近年大きな改正が相次いでいますので、そうした税法改正項目についてより早く情報を得て、自分たちの知識として取り込まなければならない訳ですから、そうした研修については従来型といいましょうか、会場型研修が最も効率が良いことは言うまでもありません。
 しかし最近私がとみに感じるのが、税法のあり方について税理士はもっと積極的に考えてよいのでは、というよりももっと考えなければならないのでは、ということです。
 税理士法第49条の11に建議権が認められているという理由だけではなく、真に税理士法第1条に規定する「独立した公正な立場で」その職務を全うしようとするのであれば、ただ作られた法律に唯唯諾諾として従って、黙って法律を執行しているだけではなく、納税者の権利擁護のために、おかしな法律はもっと声を大にしてその改正を求める積極的な姿勢こそ、求められているのではないでしょうか。
 くどいようですが、税理士は国側でもなく納税者側でもなく、中立公正な立場において、税務行政を執行していく職務にあることが、税理士法第1条に規定する税理士の使命の骨子である、と思います。
 従って国側で作られた各種税法で、その趣旨が曖昧であったり、法律の成立過程で十分な議論がされておらず、煮詰めが甘いまま法定化されてしまった法律などに対しては、もっと厳しい対応をすべきではと思うのです。
 だって一旦法律が制定され施行されれば、その法律が国民を拘束するのですから、その影響は甚大です。
 それなのに十分な議論とコンセンサスが得られていない法律を制定し、施行するということは暴挙です。
 それほど国民生活に大きな影響を与える法律であらばこそ、もっと慎重かつ説明責任を十分に果たした上で施行されるべきではないでしょうか。
 そして税理士は、法律の施行過程でもっと積極的に関与すべきだと私は思うのです。
 確かに税理士法では建議権が認められていますが、あくまで税法改正要望という形で建議書を提出しますので、税法改正に与える影響は残念ながら強い方ではありません。
 それよりももっと強い権利、つまり税法の改正、新設にあたって自民党税制調査会など法律制定過程のメンバ-として税理士が参加し、税理士の意見がもっと成立過程から反映されるような制度に改められるべきだと思うのです。
 そうすれば制定された法律に対して、あとから陳情という形での改正を求める活動も必要がなくなると思われますし、その方が無駄がなく、また一旦施行された法律をまた変更することで、国民生活に混乱を来すこともないわけです。

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税理士制度の今後について その3 [税理士制度の今後について]

 次に議題に挙がったのが、研修制度の現状と改善策についてでありました。
 わが税理士会では、年間36時間研修が一応義務付けられています。が実際には努力目標に過ぎません。(この点に関しましては、だいぶ前の私のブログ「研修受講について考える」で述べていますので参照して下さい。)
 朝倉会長も研修制度について概略説明された後、税理士会では現在会場型の研修が殆どであり、適当な規模の会場を用意するのがなかなか難しい現状、及びより良い講師による研修受講の機会をより増やすための方策として、東京会の主催する研修に参加できるよう東京会に呼びかけるなどしていることを説明されました。
 また会場研修に参加できなかった人のために、ビデオやCDでの研修を支部主催で行うことによって研修と認めるなど研修受講について柔軟な姿勢で対応することも述べられました。
 一方、公認会計士会では、研究型の研修も研修の一部に加えており、CDやビデオを使った各支部での研修も積極的に推奨しており、会員が一堂に集まる会場型よりも、各会員のペースに合わせて受講できる研修システムを考えられているようでした。
 また公認会計士会では、各会員に研修受講カ-ドを持たせ、研修受講結果を本部ですべて把握しており、1年間の受講時間、研修受講内容結果通知が各自に送られ、規定技官に満たない会員には勧告通知がされているようです。
 この点については税理士会はまだ受講報告は会員の自主申告に止まっていることから、バーコ-ドなどで受講した研修を本会が把握するシステムの構築を進めています。
 両会の研修受講の違いを聞くと、公認会計士会の方が自分の時間に合わせて受講できる点で自由度が広い、また自己研究型の研修も、会場型のように一方通行で終わらない研修という点で公認会計士会の方が創造性が高い、その代わり公認会計士会では、研修時間及び研修内容についてのチェックが厳しい、と感じました。
 両者の違いについてあえて生意気な事を言わせてもらえば、税理士会は国によって作られた法律や通達に沿って粛々と税務実務を遂行していくということから、税法の趣旨や解釈に対する理解を深める必要から、講師による説明を中心とした会場型が中心になるのでしょう。
 一方公認会計士会では、上場会社に対する監査業務が主たる業務であり、監査に対しては一定のル-ルややり方が存在するものの、一方でかなり創造性を要求されるようですから、研究、自己研鑽型の研修も積極的に認めているのではないでしょうか。
 また研修の義務化についての考え方も大分違っており、税理士会は緩く、公認会計士会では、厳格です。この点については、私は間違いなく公認会計士会のように厳格であるべきと考えております。何といっても我々は国家資格を付与されているのですから、職責を全うするためには業務品質の維持及び資質の向上は当然のことであり、決められた研修時間に満たない会員にはより厳しく接するべきだと思います。 
 ただ公認会計士会では、研修の範囲をかなり広く考えており、総会出席も研修時間にカウントされるのにはビックリしました。総会は会の情報交換の場であり、それ自体が研修だからという考えです。
 勿論税理士会のイメージする研修は、税法についての解釈、理解を深める場と考えていますから、総会、定例会の会合は入っていません。しかし考えてみれば、総会等で税理士会の現状、方向性を議論する場も立派な研修であると考えることもできると思います。
 やはり他士業との情報交換により、自分たちの会の特色がより理解できるとともに他士会のシステムの良さを知りより刺激を受ける、という点で是非今後とも開催していただきたい、と強く思った有意義な両会のトップ会談でした。

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税理士制度の今後について その2 [税理士制度の今後について]

 次に会員の増強に関する施策について、両会長から次のような意見交換がなされました。
 まず戸張公認会計士県会長は、次世代を担う会計士の確保にかなり危機感を持っているようで、今後の日本の急速な少子高齢化を考えると、もう既に各業界で有能な人材の分捕り合戦は始まっているとの懸念を表明し、その上で公認会計士としはて積極的に学校に出向き、生徒たちに公認会計士の現在やっている業務の説明並びに将来性などをPRすることにより、生徒たちに将来の職業選択の一選択肢の中に、公認会計士を加えてもらうことを十分にアピ-ルすることの必要性を説いていました。
 さらに公認会計士業界自体が、学生たちにとって魅力的な就職市場であるように、より自己研鑽に励むと同時に、会費の面で収入の多寡により差さ設けたり、研修に関してより受講しやすい体制を整えたり、と様々な工夫をこらしていくことが必要である、と力説していました。
 一方、税理士会側の朝倉会長は、東京に隣接した横浜、山梨県で構成する東京地方会は、地理的にまた市場規模の点からしても、登録税理士の大半が東京会に流れてしまう厳しい現実を指摘した上で、補助税理士に対する会費が開業税理士と同額である点を改善する、租税教育、確定申告期無料相談などを通じて、対外的に積極的に税理士の社会貢献をアピ-ルし、税理士の地位向上を図るとともに、会計参与制度や成年後見人制度への税理士の積極的参入により税理士の職域拡大を進めていくことで、業界を挙げて税理士受験者に将来性のある業界として訴えていきたい、と述べられました。
 両会長の意見を聞いていて思った事は、まず手っ取り早い改善策は存在しないだろうということ。業界の質の向上を目指していかなければならない。その質の向上も二つの側面があって、一つは構成員の質の向上、そしてもう一つは業界でおこなう業務レベルの質の向上である。
 最初の構成員の質の向上に関する考えられる施策としては、ざっと見て試験制度の見直し、資格のあり方に対する見直し、研修等を通じた構成員への質の維持及びレベルアップ、また税理士法や公認会計士法への違反、各種法律違反者への罰則強化を通じて業界の浄化作用の強化を図る、などが挙げられよう。
 一方業界での業務レベルの質的向上に関する施策としては、税理士でいえばやはり会計参与、税務訴訟代理、成年後見人への税理士の関与を積極的に図ることにより、税理士業界全体の社会的認知度アップを図るとともに、上記と重複するが研修等を通じ税理士個々人の業務レベルの質的維持及び向上を図る必要があろう。
 ただここで印象に残ったのが、戸張会長の言われた言葉である。
 それは、「各業界の発展を目指すのは勿論当然のことですが、これからはもっと広い視野に立った行動が求められています。それは″社会貢献″という視野です。」
 業界の発展が社会貢献につながるという考え方で我々特に税理士会はやってきたが、税理士のように無料による税務相談制度がない公認会計士では、己が関与する企業の発展のみを考えるのではなく、もっと広い視野に立った社会正義を目指すという意味で社会貢献をキ-ワ-ドに使われたのであろう。
 日頃から税務相談を通じて社会貢献活動をしている税理士としては、特に社会貢献は目新しい言葉ではないが、しかし戸張会長の言わんとしている言葉を聞いて思ったことは、より広い視野で社会正義を追求する姿勢は、できることからコツコツ社会貢献活動を積み上げていくやり方と、もう一つ大きく上からそれぞれの業界でなすべき社会貢献活動の在り方を大枠で考えていくといういわば虫の目と、鳥の目を二つ持つことで、業界の活動がよりぶれのないものになるだろうということであった。


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税理士制度の今後について その1 [税理士制度の今後について]

 今回は、先日(7/1)に税理士会館で行われた本会朝倉会長と戸張日本公認会計士神奈川県会長との対談に臨席しましたので、その対談の内容を要旨かいつまんで紹介します。
 対談は午前10時30分~12時まで、1時間半にわたって活発な意見交換が行われました。主な議題としては、
① 試験制度の見直しについて
②会員の増強について
③研修制度について
 以上の3点でした。それ以外にもいろいろな議論が出ましたが、紙面の関係で割愛します。
 まず、試験制度の見直しについて
 公認会計士は質を下げずに如何に受験者数を増やすかという観点から試験制度を抜本的に見直し、その結果二次試験合格者数が4千名あまりと大幅に増えたそうです。
 その点税理士試験は従来からの制度に変化はなく、このところ受験者数も伸び悩みというか、若干減少傾向にあるようです。
 勿論両試験ともに国家資格を付与する試験ですから、そんなに簡単な内容の試験であっては決してならないのですが、、それでも税理士試験に関して言えば、まさに落とすための試験であると思います。つまり毎年約1千名弱の試験合格者が出るのですが、各科目の科目別合格率を見ても1ケタ台が殆どで、一定以上の知識を持つ人を合格させるというよりは、最初から合格者数の枠は決まっていて、上から順にカウントしていき、その一定数に達してしまったら後の受験者は点数がいくら良くても不合格とする。またその逆に難しい問題が出された年で受験生の点数がみな低い場合でも、上位約10%の人たちを合格者とする、その問題に対して回答が合格レベルに達しているのか問う前に上位者を一定数合格としているようです。
 厳格な試験制度の目的は、表向きには税理士資格の質の確保があるようですが、むしろ合格者数を一定の枠内に収めることによって、すでに税理士開業者の権益を守るためという、既得権者の権利擁護を図るための側面が強いように思えてなりません。
 そうした試験制度は、人口増加社会の局面では有効に機能したけれども、これからの少子高齢化社会の到来により若年労働者が減少する局面では、受験者数そのものが減るのですから、今の制度を続けていけば、税理士合格者数が減少するのは目に見えています。
 むしろ、公認会計士のように受験者にもっと門戸を広く開け、一定以上の知識を有する人は数関係なく合格させる英断が必要なのではないでしょうか。
 試験科目についても、税理士業務の遂行にあたって周辺知識が必要であることから、民法を始め試験科目の見直しを図る必要があると思います。税理士会制度部において、試験制度の見直し及び試験科目の見直しについてさまざま議論されていますが、よりよい提言がされることを切望しています。

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